沖縄の行事「十六日祭」について

朝起きたらとっても良い天気。
先月、義理の母の納骨を終えたばかりなので、主人と一緒にお墓参りに行きました。

霊園に着くとビックリ、大勢の人が来ており駐車場が大混雑。
「あれ、今日は何かある日なのかな?」と、主人と話しながら少し待つと
駐車場が空き無事に車を止める事が出来たのでお墓の前に行きお義母さんにご挨拶。

そこに、丁度、霊園を管理している事務所の人が来たので「今日は何かある日なんですか?」と聞いてみると

「今日は十六日祭だから、離島の人がみんな集まってお墓参りする。」

「あれ、今日16日だっけ?」と主人。

「旧暦の1月16日にあたる日に行われる。それが今年は今日なんです。それにしてもこんなに集まるとは思っていなかった。」と、事務所の人。

十六日祭について

そこで、少し十六日祭について調べてみました。

十六日祭は、沖縄では「ジュールクニチー」と言われています。

「あの世の正月」とか「仏の正月」 と言われており、旧暦の1月16日にあたる日に祖先の供養を行う祭事です。少し余談ですが、沖縄の行事は旧暦で行う事が多いので、どこの家庭も旧暦がついているカレンダーがあります。

十六日祭の日は、お墓に家族や親族が大勢集まって、果物や重箱料理などのごちそうをお供えして盛大に行っているそうです。

ですが、沖縄本島では、もう一つの清明(シーミー)祭という、祖先の供養を行う行事があります。そちらを盛んに行っている地域などでは十六日祭はそれほど盛大に行っていないそうです。

沖縄本島の多くの地方は、清明(シーミー)祭が盛大に行われています。

ですが、一説では清明(シーミー)祭が盛んになる前から十六日祭が行われていた。とも言われており、特に八重山地方や宮古では清明祭よりも十六日祭が盛んに行われていて、正月に故郷に帰れなかった人も、この十六日祭だけは必ず参加してお墓参りをする風習が残っているそうです。

十六日祭の由来

十六日祭の由来は、1429年~1879年の450年間に存在していた琉球王国の時代にさかのぼります。

一説によると、お城に勤めていたある1人の家来が、正月1日から15日までの間は城内の諸行事を行い。それを済ませた十六日に年始の挨拶のために故郷に帰ったところ、両親はすでに帰らぬ人になってしまっていたそうです。そこで、16日に墓参りしたのが始まりとも言われます。

もう一説は、生きている人のお正月行事は旧暦の1月15日まで行います。その間は神様がいて神聖な時期と言われており不浄を避けて身を慎みます。十六日になってはじめて墓参りが許され、後生の正月として先祖を祭る事ができるようになった。など、由来にまつわる説が残されています。

私も沖縄に住んで分かった事ですが、沖縄の人々の心には神様、ご先祖様を敬う心が代々受け継がれています。そのおかげで、現在もこのような行事が大切に守れれているのです。