今、沖縄では小さな村が舞台の映画が注目されています。その映画は『きたなかスケッチ』。主演は、世界で活躍されているダンサーで振付師の仲宗根梨乃さん。監督は沖縄県出身の岸本司監督です。

『きたなかスケッチ』は、地域おこし協力隊という法務省の制度があり、それを利用して北中城村観光協会が制作した映画です。

当初、この映画はWEB限定で公開する予定だったそうですが、すごく良く出来ているので、多くの方にスクリーンで観ていただきたいと思うようになりスクリーンで上映することになったそうです。

どんな映画?

北中城村には、古くから伝承されてきた伝統芸能『熱田の南島(フェーヌシマ)』と言う踊りがあります。

【熱田の南島(フェーヌシマ)とは】
1980年に北中城村の無形民俗文化財に指定され伝統芸能。北中城村にある漁港 熱田地区で古くから伝えられてきた踊り。空手をイメージした動きで手踊りと棒踊りの二種類があります。北中城村では旧盆などの行事で踊られてきました。沖縄にいつごろ伝承されたのか、その起源については不明となっています。

熱田の南島(フェーヌシマ)は、地元の青年会によって継承されてきましたが、年々若者が減少しており、踊り手不足が大きな問題になっており、継続していくのが難しくなってきていました。

映画は、村で若者が減少する中、一生懸命フェーヌシマを継承していこうとする、青年会の若者たちの思いを描いた物語です。

『きたなかスケッチ』を紹介する番組で、制作者は「継承していくのが難しい中、伝統芸能をなぜ続けようとしているのか、若い世代の人に観てもらいたい。また、それを通じて北中城村の伝統芸能や地域が誇りになるようになればいい。そんな思いで制作した。」と話されていました。

きたなかスケッチのあらすじ

物語は、一人の売れない漫画家 美崎美月(仲宗根梨乃)のもとに、役所から自分の地元である北中城村(きたなかぐすくそん)を舞台にした漫画を書いてほしいと依頼を受ける事から話は始まります。

これまで、地元の北中城村のことを何も気にしていなかった美月は、漫画がかけないままいました。そこで、北中城村をスケッチしに散歩しはじめます。

一方、地元の青年会では、古くから伝承されてきたフェーヌシマという沖縄の伝統芸能が人が不足して悩んでいます。

この踊りは毎年8人で行われるのだが、ドンドン若者が減少してしまい、今年は青年会の人数が6人しか居なくて2人足りないのです。

すると、それを知った一人の女の子(池間夏海)が「人手不足なら手伝おうか?」と青年会に訪れます。

しかし、この踊りは男性しか踊れない為、青年会では「気持ちはありがたいが女性は駄目だ」と一度は断ります。

ところが、青年会では断腸の思いで女性も参加させることを決意し、そこに、売れない漫画家の美月も強引に参加させられることになるのですが、次第に、美月は地元北中城村の魅力に気づかされていきます。

裏話

映画の撮影のロケ地には、世界遺産である中城城跡、国指定重要文化財である中村家住宅、また、北中城にはおしゃれなカフェがたくさんあるんですが、そんなおしゃれなカフェでの映像など、観光地の魅力も一緒に楽しむ事が出来ます。

中でも注目は、お祭りで踊るシーンがあるんですが、これは、実際に北中城村で行われている「しおさいまつり」で撮影がおこなわれたそうです。

また、主役の仲宗根梨乃さんは、世界で活躍しているダンサーです。私も知らなかったんですが女優もされているんですね。今回は、漫画家と言う設定なので、専門学校に行って漫画の描き方を習ったり、本物の漫画家さんのところに行って教えてもらったそうです。映画で実際に使っている小道具も、その漫画家さんが実際に使っている物を使用しているそうです。そこまで役作りしたそうですが、とっても良い演技ををされています。

きたなかスケッチの無料上映会

「きたなかスケッチ」は、北中城観光ポータルサイト【KITAPO】でも映画を観ることができますが、スクリーンで観たい方は、イオンモール沖縄ライカムで無料上映会が行われます。

11月10日(土曜日)

  • 12:00~1Fグランドスクエア
  • 15:00~3FイオンホールA
  • 17:00~3FイオンホールA

※会場は上映時間の30分前

詳しくは、北中城観光ポータルサイト【KITAPO】 でチェックしてくださいね。